キッチンの床張り工事2

前回に引き続き、キッチンの床工事を進めています。

前回は大引きを刻み、根太をはめ込んだところまで紹介しました。

今回はいよいよ床暖房設備の施工や床板張りの工程を紹介していきます。


断熱材と床暖房パネルの施工

床暖房を施工しないところからまずスタイロ断熱材を入れていきます。


床暖房パネルを半分の幅に切り、どこに入るかを確認しています。


実際に床暖房パネルをはめ込んだ様子がこちら。

シンク前調理エリア

ダイニングエリア

調理エリアとダイニングエリアとの間が少しパネルが足りない部分があったので、スタイロフォームを間に置きました。


温水パイプの施工

スタイロ断熱材で継ぎ足した部分には、温水パイプが通るようにトリマーで溝を掘ります。


さて、床暖房パネルを観察すると、主な材質はスタイロ断熱材よりも固めの断熱材のような素材に温水パイプが2本平行に入るように溝が切ってあり、表面が厚めのアルミシートで覆われているような構造になっています。

温水パイプからの熱がこのアルミシートに伝導し、パネル全体が温まるように作られているように見受けられます。

スタイロフォームに溝を掘って温水パイプを埋めるだけだとパイプ部分のみが温まるので、市販のアルミホイルを上から敷きました。


市販のアルミホイルだとかなり薄いので、熱伝導効果を高めるために3~5重に重ねて覆いました。

続いて温水パイプのルートを考えます。

往き配管と戻り配管で温度差があると考えられるので、手前から詰めて温水パイプを施工していくと、ストーブの近くの床が暖かく、ストーブから離れたところの床は比較的低温になってしまうことになります。

なので、できるだけ往き配管と戻り配管が交互に入るようにし、湯の温度が床全面に行き渡るように工夫してみました。


温水パイプが根太を横断する箇所はルーターで根太に溝を切っています。


ここまで来ればあとは温水パイプをはめ込んでいきます。

ちなみに温水パイプは13ミリの架橋ポリエチレン管を使用しました。

この架橋ポリエチレンはなかなか硬い素材なので、溝にはめ込むのに結構苦労しました。

床暖房パネルが根太間に挟まっているだけだと架橋ポリ管を上から押し込んだ時に根太の間から下に抜け落ちてしまうので、小さな木材をストッパーとして根太に打ち付けてパネルが抜け落ちないようにしました。

管が硬いので、カーブの部分に管を添わせてはめ込むのも大変で、嵌めてもすぐに出てこようとします。

カーブの箇所が終わったらすぐに端材などで根太にビス打ちして管を借り固定しながら進めました。

このときに一度間違って管にビスを打ち込んでしまい、一度やり直しています(苦笑)

また架橋ポリ管は100mメートルの長さがあり段ボール箱にコイル状に入っているのですが、必要な分の管を段ボール井から出しながら溝に嵌めていくと、そのうちこんがらがったばねのように管がねじれて絡まってきます。

そうなると一度全部引っ張り出して巻き直さないといけないのですが、なにしろ100メートルも長さがあるので出すのは大変な作業になります。

おまけに架橋ポリ管は直射日光に当たると劣化するので、外が晴れているときは大急ぎでほどく作業をしなければなりません。

一度全部出して絡まりをほどいてから段ボール箱に戻し、使う時はある程度出したら中のコイル状の管を回して管がねじれてこないようにしながら施工を進めました。

このように悪戦苦闘しながら暴れる管をなんとか抑え込み、ようやく全部管が入った様子がこちら。



床板の施工

今回使用する床板はこちら。


この床板、実は近所に住む肥後コマさんが外構工事も行う方で、この作業前に余っている在庫をもう使わないからということでごっそり譲っていただいたものです。

ちなみに床下に使った大引き材も肥後コマさんに譲っていただいた材です。

ありがとうございます!!👏

素材や長さや厚さがいろいろとごちゃまぜでしたが、全て開封してインベントリーして、同じ厚みで実の寸法が同じ床板を集めたのがこの山です。

キッチンの床面積をきっちりと測って床材の量を確認すると、ここにある山ほぼ全部使ってちょうど足りる計算になりました。

色や長さなどがごちゃまぜなので、これらをどのように配置するかを考えないといけません。

インテリアデザイン担当の妻と相談した結果、濃い色を奥、薄い色を手前にして空間を分けようということになった。


なのでまずは奥の濃い色ゾーンから始めていきます。

勝手口のところで床板の色を切り替えました。

ちょうどこの床の色が変わる辺りから床暖房エリアが始まります。


第一難関:水パイプの出口の床板。

薪ストーブの炉台となるところは合板を張り、その上に薄レンガで炉台を作ります。

パイプの出口を斜めに穴を開け、炉台の形に沿って床板を切り取りました。


第2難関:シンクの給排水パイプの取り合い


立ち上がっているのがガスで沸いた湯が通る給水パイプです。

後からシンクを取り付けるときに思ったのは、後ろの壁を作る時に壁の中を通しておくべきだったと。。

今となってはどうしようもないのでこのまま続行します。

測って切って実をはめ込んで下穴開けて釘打って釘の頭を沈める・・・をひたすら繰り返し、ようやくここまで来た。あと少し!


一方で妻はキッチンに置く作業台やシンクなどの配置を考えています。


そしてついに完成!!!ピッカピカです!


ダイニングエリアも窓からの光が差し込み、とても居住空間らしくなりました。

さらには床下に床暖房が入っていると思うとニヤニヤしてきちゃいますね!


ちなみにこちらが同じ場所の購入当時の様子です。


思えば長い道のりでした。

もともとこの真ん中の大きな窓もなく、壁際には変な土丸出しの切れた土間があり、土壁は足元に穴が開いていて、半分腐った木の棚に古いキッチン道具がごちゃごちゃと置いてあった空間からは想像をはるかに超える様変わりです。

炉台作り

残るは炉台作りと、温水パイプの接続のみです。

薄レンガを必要枚数購入し、コンパネの上にモルタルを敷いてから並べます。


炉台の完成です。


温水パイプの接続

完成した炉台に薪ストーブを設置し、煙突を接続し直して、いよいよ温水パイプの接続です。


配管の接続方法についてはストーブを購入したサイトに詳しく説明されているのでこちらを参考にしながら進めました。

配管工事ができる友人にも意見を聞き、フレキパイプを使ってもう少しシンプルな配管にアレンジしました。


タンクの下部から出るフレキパイプが一度降りてから立ち上がり、立ち上がり途中にポンプを接続することで、万一空気が通ってもポンプを通過していわゆる「エア噛み」をしないように配管しました。

戻り配管は架橋ポリのまま直接タンク上部に戻ります。

配管接続が完了し、ストーブの背面タンクに水を満たし、ポンプを稼働させて水漏れの確認をします。

水漏れもなく、順調に水は循環している様子です。


床暖房試運転

さてこれにて工程全てが完了しました。

もう4月に入り、ずいぶん暖かくなってきたのでなかなかストーブに火を入れる機会がないですが、少し肌寒いある朝にストーブに火を入れ、床暖房のテストを行いました。


床がじんわりと暖かく、最高に気持ちが良い。

キッチン全体の気温が明らかに暖かい!

ストーブの排熱を利用して床下に回すのは、施工にひと手間掛かりますが、とても理にかなっていると思います。


というわけで、少し長くなってしまいましたが、これにてキッチンはほぼ完成しました。

ではまた!


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