寝室天井作り 完成編

前回の記事では寝室の天井下地に天井板材を張り付け、天井断熱材を施工するところまでを紹介しました。

天井に板材を付けたことで、すでにこの部屋には「天井」が存在することになりますが、この天井も完成と呼べるにはもうひと手間を掛けてやる必要があります。

また、天井以外にも漆喰を塗り始める前に終わらせないといけない壁や天井部分がいくつかあるので、今回はそれらの作業の紹介をしていきます。

床の間の天井

寝室のメインの天井の板張りは前回紹介しましたが、同様の天井が実は床の間にもあります。

床の間なので面積はたかが1畳程度で、脚立なしで届く高さなのでこちらは一人での作業ができます。

まずは廻り縁の掃除から。

床の間の天井も寝室のメインエリアのもともとの天井の構造同様、壁に廻り縁という木材が固定されており、その上に天井板が乗りるという構造になっています。

その廻り縁の上に長年の埃や土壁から落ちた土などがうず高く積もっていたので、それを掃除します。

なにしろものすごい量の塵なので、集塵機でも歯が立たず、まずは箒ではたいて落として塵取りで回収していきます。


このくらい落ちたら一度回収して、ということを3回ほど繰り返し、ようやく集塵機で最後の仕上げができるほどになりました。

ここがきれいになったので頭を突っ込んでみると、床の間の隣の押し入れの天井の上側が見えます。


ここも汚いですが、普通なら見える場所ではないので、その上から断熱材を置いちゃいました。


取り外した廻り縁は、元の天井同様、ペンキで塗られた上に点カビが全体的に回っている状態です。

取り外した状態の廻り縁

クローズアップ

短辺の方の廻り縁の状態はもっとひどく、ペンキが見えないほど真っ黒です。


これらの材は見た目こそ良くないものの、材自体は虫食いや腐りなどなくしっかりしていたので、試しにグラインダーで磨いてみました。


すると表面に付着していたカビ、ペンキ、煤のそれぞれの層がきれいに磨き落され、材本来の美しい表面を取り戻したのです。

酷い状態だった短辺もこの通り。


磨き終われば廻り縁をもとの位置に再び戻してやります。

この手前の廻り縁材は重力によって真ん中あたりが大きく下にたわんでいたので、レーザーで水平を出してその通りになるように下に材を挟んで真っすぐに矯正しました。


その上から新たな天井板材を乗せます。


ここの天井裏には入れないので、天井は下から施工するしかありません。

天井の上に断熱材を乗せたいのですが、天井材を全部入れる前に断熱材を天井裏に上げておく必要があります。

また、天井材が若干たわんだりしているので廻り縁に釘打ちしたいのですが、天井材が全部入ったあとではもちろんできません。

最後に竿縁を入れて下から支える構造になっているが、どのタイミングで竿縁を入れれば良いのか。。

などなど、まるでパズルのように色々と頭をひねって考えました。

色々と試行錯誤しながらなんとか完成しました。



天井の「もうひと手間」

寝室メインエリアの天井は下地に天井板が張り付けられた状態ですが、良く見れば壁との隙間があったり、真ん中のラインが真っすぐではなかったりして、もう少し細かい調整が必要になります。

150x20x4000ミリの木材を巾木として使い、4辺と真ん中に1本釘で打ち付けようと思い用意しました。

高所で4m材を扱うので一人ではできません。

再びイギリス人親方に連絡すると、手伝ってくれるということで来てくれました。

まずは壁の長さに合わせて材を切り、壁の凹凸や柱の出っ張りを形取り、下地に目がけて釘で固定します。

まずは柱の出っ張りの形取りから。

親方がここで使ったのはマスキングテープを利用した方法。

マスキングテープで柱の出っ張りを形取ります。


形取ったテープを剥がして切り取る材に貼り付けます。


最後にテープに沿ってジグソーで切り取って完成です。


作業風景。親方端の取り合いについて考え中。


そして完成!


その他の未完成の壁・天井の仕上げ

メインエリアと床の間の天井が完成しましたが、まだこまごまとした壁や天井部分が未完成のまま残っているので仕上げていきます。

まずは掃き出し窓上の斜め天井。

こちらは垂木の間に断熱材を押し込んでいきます。


最初はスタイロを切って詰めていっていたのですが、途中から床下用のフクフォーム2型が多少の加工ですっぽり入ってくれることに気が付き、そちらに切り替えました。


その上から石膏ボードを張ります。

そこのすぐ上の小さな壁部分にはもともと薄い木の板が2枚横に入っていたのですが、取っ払うと外の光が見えてしまっています。


廃材を利用して下地を作り、ボードを張りました。


反対側の壁は片方は土壁(長年の煤で真っ黒になっている)、もう片方は壁がありません。ボードを張る予定で下地をすでに入れています。


右側の土壁も状態が悪いので撤去です。


同様に廃材で下地を組み、ボードを張ります。


比較的シンプルな長方形に見えますが、良く測れば長年の荷重で横の材が微妙に下方向にたわんでおり、その形に沿ってボードを切ってうまくはめ込む必要があります。

そして最後は新たに作った扉の上部の天井部分です。

こちらも同様に断熱材をはめ込み、


ボードを張り、


継ぎ目をパテ埋めして漆喰の下準備は完了です。


土壁が凹んでいたところなどを崩した土壁の土を使って直したりして、いよいよ部屋全体が漆喰塗りの準備が完了しました。



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