トイレ前廊下の内装工事
寝室は漆喰塗りを残すのみという段で作業が止まっており、漆喰塗り作業に入る前に漆喰塗りが必要になる他の箇所の補修を進めているところです。
前回はトイレの内装が完了し、今回はトイレの前にある広さ1畳ほどの廊下のような場所の壁と天井作りを進めていきます。
段取りについて
作業全体の段取りを考えることは改装を進める上で効率化に繋がります。
特に規模が一部屋以上の改装の場合は、一か所の作業を行っている傍ら、他の部屋の改装の進行具合も常に考えながら全体の段取り組みを行っています。
例えば大工工事なら丸ノコ、定規、墨壺、鉛筆、インパクトなどが必要で、作業前の準備としては木材を切ったりする場所を屋外に整えたりする必要があります。
一方漆喰塗りなどの左官作業はコテ、コテ板、漆喰、水、刷毛、スポンジ、マスキングテープなどが必要で、塗る箇所に養生をしたり梯子を設置したりなどの事前準備をします。
同様に電気工事や配管工事、外構工事なども必要となってくる道具や事前準備などがそれぞれ全く異なるので、こっちでちょっと大工工事をやって、あっちでちょっと左官をし、そっちで電気をいじってという具合にやっていると、それぞれの作業の準備と片付けに時間ばかり取られて作業自体が一向に進みません。
なので、今使っている道具と準備でできることをできるだけ多くこなしてから、終われば片付けて掃除をし、次の工程の準備をやって環境を整えてからその工程が必要な箇所をできるだけ多く行うというような段取りを念頭に行動しています。
今回の場合、寝室の内装工事が一旦完了し、漆喰を塗り始める前に先に漆喰塗りが必要となる他の部屋の内装を先に終わらせてから一気に漆喰を塗っていこうという段取りを考えています。
廊下の内装作業
この空間は「廊下」と呼んでいますが、広さは前述のとおり一畳ほどしかありません。
ここも比較的近年に改築された様子で、購入当初は薄い白ベニヤ板で壁と斜め天井が作られていて、改築当時に入れられた薄いグラスウール断熱材が何者かの動物の寝床になっていてひどい状況でした。
この改築工事のクオリティの低さは他の箇所でも同じで流石にうんざりしていたので、さっさと撤去し、ごみに出して掃除機で綺麗にして膿出しを済ませました。
白ベニヤが入っていたところ越しに、トイレの天井裏が見えます。そこにも同様食い荒らされた昔のグラスウール断熱材があったので除去し、新たに断熱材を敷き込みました。
それが終わると次は内壁作りです。
白べニヤが入っていたところに木枠を組み、断熱材を施工し、防湿シートを張り、石膏ボードをはめてビス止めします。
ちなみにこの空間には照明がなかったので、この作業に入る前に風呂に引き込んだ電線を分けてプルスイッチ付きの照明を取り付けています。
これで手元が明るく照らされ、作業効率が大幅にアップしました。
反対側の壁に行きます。
こちら側にはキッチンへの入り口とその引き戸があります。
この引き戸ですが、私の身長では屈まずに通るとおでこをぶつけます。
古民家あるあるですが、考え事をしながらついうっかり屈まずに通ろうとして頭をぶつけると当たり前ですが非常に痛く、何を考えていたかすら忘れてしまうので不便極まります。
この面の壁を完成させてからでは引き戸の高さを変えることはとても難しくなるので、扉の加工を行うなら今がベストのタイミングです。
引き戸の上レールを外した状態。
上レールを頭が当たらない高さまで高くし、その高さに新たに柱に刻みを入れます。
上の刻みが今回新たに加工したところ |
上レールがこれで8センチほど高くなります。
これに合わせて扉の背も高くしてやる必要があります。
扉本体と同じ厚さの木材を在庫から探し出し、扉の長さに切り揃えます。
高さが8センチになるようにテーブルソーで材を割きました。
レール上を滑る車輪を取り付けるための溝を掘ります。
レール自体が扉の下部に干渉しないように、長さ全体に渡って深さ4ミリの溝を掘ります。
まずは溝の場所を確定するため、ケガキで溝の位置を印します。
テーブルソーと鑿で地道に4ミリの溝を掘りました。
車輪も入りました。
車輪は前後二つあり、ともに同じ深さで掘らないとドアが斜めになってしまいます。
掘りすぎないように慎重に、座彫りが6ミリの深さになるようにノギスを使って測りながら掘り進めました。
完成すると、ドアに似た色でステインを塗り、できた下駄をドア本体下部にビス止めします。
上レールを新しい高さに固定し、下駄をはかせた扉を戻し入れてスムーズに開閉するかチェックします。
上レールの上部が干渉して全閉できなかったので、上レールの高さを調整し、スムーズに開閉できるようになりました。
戸当たりも取り付けて扉は完成です。これでめでたく頭をぶつけることなく通行ができるようになりました。
扉の上レールの位置が確定したので、その上の壁も作りました。
これで壁は全部できたので、残るは天井です。
フクフォーム2型の断熱材を切ってはめ込んでいきます。
ここは根太間が若干狭く、切り落とした端材が溜まってきたので、最後の一か所(写真左上)は端材をできる限り隙間なく詰めていき、残りはスタイロ断熱材の端材をはめ込みました。
上からボードを張って、継ぎ目にファイバーテープを貼り、パテ塗りしてこの工程は完了です。
コメント
コメントを投稿