寝室の十字梁の補修
久々のブログ更新となってしまいました。
InstagramのStoriesをご覧の方はご存じかもしれませんが、前回の記事と今回の記事の間に、晴れてこの和水の家に引っ越しをすることができました!
やったーー!!
引っ越しをするために改装作業については大きなものはだいたい終わらせたものの、いざ住んでみるとあちこち細々と触るところがでてきます。
でもこれからは毎日大牟田に帰る必要がなくなったので、いつでも作業ができてしまいます。
この引っ越し作業についてもおいおいこちらのブログで紹介できればと思います。
ですが、こちらのブログでは、今まで通り前回終わらせたところの続きから順を追って改装の様子を紹介するスタイルで進めていきます。
以前の記事では、寝室の漆喰塗りも終わり、いよいよ寝室も完成に随分と近付いて来ている雰囲気がありますが、もう一か所気になる点が残っていました。
それがこちら。
寝室に入って天井を見上げたら、大きな存在感と共に目に飛び込んで来る、この十字梁です。
江戸時代の大工による匠の技によって、釘などの金物を使うことなく、自然木の曲がりを上手く組み合わせて家の躯体に設置され、現在に至るまで部屋全体はおろか家そのものの構造の剛性向上に大きく貢献しているであろうこちらの構造物です。
黒く煤けた様子から、建築当初から相当の年月の間、この部屋の囲炉裏の煙に常に燻されていたことが想像できますが、どこかのタイミングで改築されたときに作られた天井によってこの十字梁が天井裏に隠され、埃にまみれてしまっていました。
前の冬にその天井が改めて破壊され、再び日の目を見ることになったこの十字梁ですが、まだ全く手つかずの状態で埃が溜まっている状態です。
ところが去る5月初頭、寝室の内壁作業をしていると、この十字梁の裂け目から大量のシロアリの成虫が出て来たのです。
これから察するに、梁の状況はあまり良くはないかも知れませんが、手を付けてみないと状況は分かりません。
まずは磨いてみる
とりあえず梯子を掛け、部屋全体を養生し、グラインダーに紙やすりがたくさんついているディスクで表面を磨いてみることにしました。
始めると、当たり前ですがものすごい量の埃が立ち上がり、あっという間に部屋中が埃まみれになりました。
そして磨いたところの様子がこんな感じ。
少し予想はしていましたが、予想をはるかに上回る虫食い被害の状況です。
こんな状況で絶望に似た気持ちになりそうになりながら磨き続けました。
どうやら虫食い被害はこの一部だけではなく、全体に渡ってこんな感じ。。。
絶望的な虫食いをどうするか
絶望の中の一縷の希望としては、一部分を磨き続けると、虫食いの被害はどうやら一定の深さ以上は進行していないということが分かって来ました。
つまり、この虫食いの被害は表面およそ10ミリ程度で、それより中はまだまだ大丈夫そうだということでした。
結構な面積を削ってしまいましたが、梁全体に渡ってこんな感じだろうという察しが付いたので、少し手を止めて考えました。
ここで取りうる選択肢は二つ。
- このまま磨き続けて表面の虫食い層を全て削り落とす
- すでに削った箇所を木パテなどで盛り返し、その上から黒く塗る
1の方法だと仕上がりは綺麗になるかもしれませんが、かなりの時間と労力が掛かり、とんでもない量の木の粉塵が部屋中に蔓延することになります。
また、場所によってはもう少し深くまで虫食いが進行しているところがあるかも知れず、そこを削り続けることで梁が痩せてしまって、全体としての剛性を下げてしまう可能性もあります。
なので、2の方法を取ることにしました。
この状況で取りうる善後策
すでに削ってしまった部分は主に梁の上側と横面のみで、下から見上げた時にはそれほど目に入る位置ではなかったのは幸いです。
まだ磨いていない部分には、目の細かいサンダーを表面に軽く掛けて、埃を飛ばすだけにしました。
木パテを塗る前に対シロアリの防虫剤を一缶たっぷり全体に塗りたくって、防虫対策も施すことにしました。
こちらの防腐剤を使用しました。
そして、木パテについては、ホームセンターで見つかった一番デカいこちらの製品を使用しました。
木パテを盛って乾いたところ。
充分に乾いたことを確認してから、黒色着色ニスで木パテの上を重点的に、それ以外の場所も全体的に塗りました。
虫食い跡にパテを塗りこんだので、梁の剛性アップにもほんのりと貢献はできているかと。
木パテの上に塗った塗料は、パテを塗っていないところよりも若干薄く見えたので、3~4度ほどたっぷりと重ね塗りすると全体と馴染んで真っ黒になり、下から見た感じ境界もあまり判別できなくなりました。
今回の作業は以上です。
ではまた~!
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