キッチン天井の気密・断熱作業2
こんにちは!
2024年4月に熊本県和水町で築156年の古民家を購入し、自分たちでフルリノベしています。
今回も前回から引き続き、キッチン天井の気密・断熱作業の続きを紹介します。
前回はこの状態まで紹介しました。
実はこの梁と天井の隙間(矢印のところ)が壁から壁まで全部板1枚張られていただけで、取っ払ったので通気性だけは抜群ですが、気密性という点からすれば大問題です。
なので、ここに小さい壁を作ることにしました。
裏地は外部ですが、雨や太陽光が当たる場所ではないので、解体で出た合板を再利用しました。
梁の形に合わせて墨付けし、ジグソーでカットし、合わせて嵌らないところを修正し、ぴったりになるまで何度も繰り返しました。
合板に45mm角材を2つ合わせて90mmの奥行きを持たせます。等間隔に縦に設置する材の長さが全部違ってくるので、一つ一つ測って切って、合わせて修正して・・・をぴったりになるまで繰り返しの作業が続きます。
作った壁に断熱材を入れ込みます。
テーブルソーでこんな形のパーツを作りました。さて何でしょうか?
ここに取り付けます。
枠を作って合板と断熱材を嵌め込み、この開口部に取り付けると、
パカッと開く壁の戸当たりとなりました。開く壁は上が蝶番で取り付けられていて、下はパチンとロックできる金具を2つ取り付けてあります。
この開く壁は、開いた先にある雨どいのメンテナンスや補修のためのアクセスになります。
この後、この開く壁が閉まるときに当たる部分全部に100均のすきまテープを貼り巡らして気密性を確保しました。
この細長い壁の部分には、上から石膏ボードを梁の形に合わせて切り、貼り付けてビス止めしました。
この有機的な形の梁に合わせてボードをカットするのは大変でしたが、何度も修正しながら無事ぴったりに収まりました。
同時に、断熱材と断熱材との隙間を塞ぐように、気密テープで断熱材の耳同士を張り合わせて防湿層を形成します。
冬季にはこれにより、室内の暖かい湿った空気が天井内部に入りにくくなり、断熱材内部や屋根裏での結露を防ぎます。
続いて、このぽっかりと空いた穴を塞いでいきます。
この穴はもともとは天井の裏に隠れていましたが、天井を取った今は塞がないと隙間風がびゅーびゅー入ります。
ですが、この穴のすぐ下の壁は土壁。
穴の形も屋根の形に添って変則的なので、竹小舞編んで土壁をこの上に作るのも難しそう。
おまけに土壁作ったことないし、そもそも材料となる土がない。。
じゃあ古民家改修のセオリーに則って、この壁を壊してしまおうということでこの大ハンマーの出番です。
あっという間に壊れました。壊した土壁の土は今後別の土壁を作るときに使えるように取っておきます。
この開口部の形を合板に落とし込み、ジグソーでカットして、穴に嵌め込み固定しました。
中に木で枠を作り、断熱材を入れ、石膏ボードに形を取って、柱との間にぴったりになるように嵌め込みできました。
大壁を作る建材で真壁を作るのは本っ当に大変でした!
ちなみに、大壁とは柱が見えない壁、真壁とは柱が見える壁のことです。
土壁を基本とする古民家は基本柱と柱の間を土壁が埋めるので真壁になります。
一方、現代建築や西洋の建物では石膏ボードなどで柱の上から壁で覆う方法で建てられるので大壁になります。
この記事を書いているのは真冬ですが、作業は真夏の時のことでした。
次回は夏の和水の水について書いてみようと思います。
ではまた!
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